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GKEの新機能と不具合情報まとめ 2024年12月

2024年12月にGKEのReleaseNoteに流れてきた情報から、新機能と変更内容、stableチャンネルに影響のありそうな不具合情報のみをまとめて紹介します。

12月ということでリリース数は少なめになっていますが、k8s 1.32の対応やcgroup v2への自動更新など注意しておく必要のあるリリースがあります。

新機能

12/17

Rapid channelでKubernetes 1.32が利用可能になりました

Kubernetes 1.32の詳細は以下のリリースノートを参照してください。

github.com

12/16

1.28.3-gke.1430000以降を実行しているGKEクラスタで、Cloud DNSの追加VPCスコープが一般的に利用できるようになりました

GKE DNS(クラスタスコープ)をGKE DNSプロバイダとして使用する上で、VPCネットワークから見えるCloud DNSプライベートゾーンにGKEヘッドレスサービスエントリを追加するようにGKEクラスタを設定できるようになりました。
詳細はGKEのCloud DNSスコープを参照してください。

第6世代のTPUであるTrilliumがGAとして利用可能になりました

GKE Standardクラスタはバージョン1.31.1-gke.1846000以降、Autopilotクラスタはバージョン1.31.2-gke.1384000以降でサポートされます。
TPU Trilliumは、us-east5-b、europe-west4-a、us-east1-d、asia-northeast1-b、us-south1-aゾーンで使用できます。

12/13

GKEはinsights and recommendationsを提供し、信頼性の高い運用、最新のセキュリティ態勢、およびサポート性を実現します

以下のようなクラスタを特定し修正するのに役立ちます。

  • 標準サポートが終了したマイナーバージョンを実行しているクラスタ
  • バージョンスキューポリシーに違反しているノードを持つクラスタ
  • メンテナンスウィンドウのないクラスタ

C4AマシンファミリーはGAとして以下のバージョンで利用できます

  • 1.28.13-gke.1024000、1.29.8-gke.1057000、1.30.4-gke.1213000以降のStandardクラスタ
    • GKE Standardでこのファミリーを使用するには、クラスタまたはノードプールを作成するときに --machine-type フラグを使用します
  • 1.28.15-gke.1344000, 1.29.11-gke.1012000, 1.30.7-gke.1136000, 1.31.3-gke.1056000以降のAutopilotクラスタ
    • GKE Autopilotでこのファミリーを使用するには、kubernetes.io/machine-family: c4aノードセレクタとともにワークロードをスケジュールします
    • バージョン1.31以上では、kubernetes.io/arch: arm64ノードセレクタのデフォルトはC4Aマシンファミリーになります

クラスタ自動スケーラとノード自動プロビジョニングは 1.28.15-gke.1344000、1.29.11-gke.1012000、1.30.7-gke.1136000、1.31.3-gke.1056000以降でサポートされます。

ローカルSSDのサポートは、1.31.1-gke.2008000以降でパブリックプレビューとして利用できます。

12/12

GKE 1.33以降ではcgroupv1を実行しているクラスターは自動的にcgroupv2にアップグレードされます

事前にオプトアウトすることで回避できます。
詳細はノードをcgroupv2に移行するを参照してください。

12/2

GKE 1.31.1-gke.2105000以降でCompute Engineの予約を消費するcustom compute classesを設定できるようになりました

これらのcustom compute classesを使用するワークロードはノードの作成時に予約の消費を自動的にトリガーします。

先月までの新機能と不具合情報

先月までの内容は以下のリンク先で確認できます。

blog.wh-plus.co.jp