こんにちは、CX開発グループでテックリードを担当している德廣です!
今回は、ホワイトプラスの開発チームで現在活用しているAIツールについてご紹介したいと思います。
また、2025年6月28日(土) に開催される PHP Conference Japan 2025 に協賛することになりましたので、そちらのお知らせもさせていただきます!
現在活用しているAIツール
Cursor - AI統合開発環境
Cursor
は最近導入しました。まだ使い方を模索中ですが、MCP然りその可能性の大きさに日々驚かされています。
PhpStormのような痒いところに手が届かない部分があり、IDEの完全移行はできていません。
主な活用場面
- 既存コードの解析:
- クラス関連図やモデル図の生成により、複雑なコードベースの理解が格段に向上しました
- シンプルな修正:
- バグ修正や機能追加において、シンプルなほど的確に素早い修正が可能になりました
- ドキュメント作成:
- 技術仕様書やAPIドキュメントの作成が大幅に効率化されました
- MCPによる連携:
- GitHub, JIRA, esa, Slack, playwright など、まだまだ全てを活用しきれてはいませんが、様々なリソースとのコラボレーションによる活用に希望を見出しています。
- 現状は「JIRAからタスク内容を取得し、修正をしてGitHubでPRを立てる」などを試みているところです。
Devin - AI開発エージェント
Devin
も最近導入したツールの一つです。こちらもチーム全体で使い方を模索している段階ですが、特定の用途で威力を発揮しています。
主な活用場面
- 既存コードの解析:
Cursor
と同じくコードベースからのクラス関連図やモデル図の生成、ドメイン情報を整理しドキュメント化するなど
- シンプルな修正:
- 定型的な修正作業や、見た目や文言変更といった軽微な修正
- 具体的な調査
- 再現方法が明確に分かっている不具合等の調査
- 開発ルールの作成:
- 少しずつ
Cursor
などで使用するルールファイルの生成をしてもらっています
- 少しずつ
Cursor
と Devin
の棲み分け
ここまでお読みいただいてお分かりかと思いますが、Cursor
と Devin
は似た場面で活用することが多く、使い分けに悩むことがあります。
まだまだ模索中であり、AI技術の急速な進歩もあって明確な線引きは定まっていませんが、現在の使い分けの傾向をまとめると以下のようになります。
Cursor
が得意な場面
- 実装の粒度:
- 複雑なタスクの中で、開発を進める過程で明確になった細かい実装作業
- 調査の対象:
- クラス間やメソッド間といった詳細レベルでの調査
- 実装直前の既存コードへの影響調査など
Devin
が得意な場面
- 実装の粒度:
- 着手前から要件が明確で、一定の独立性があるタスク
- 調査の対象:
- リポジトリ全体やモジュール単位での大きな範囲の調査
- 業務知識が薄いドメインの概要把握や、新規案件の事前調査など
簡単に言うと、Cursor
は「開発中の細かい作業」、Devin
は「独立した明確なタスク」 という使い分けをすることが多いです。
ChatGPT - 信頼できる相談相手
使い始めて2年以上が経つChatGPT
は、今やエンジニアだけでなく非エンジニアのメンバーも活用するようになりました。
主な活用場面
- 気軽な壁打ち・相談先:
- アイデアの整理や技術的な疑問の解決に
- 情報収集:
- 最新技術のトレンドや業界動向の把握に活用
変化する役割
以前は開発の補助や手軽なツール作成で重宝していましたが、現在はその役割を Cursor
や Devin
に譲りつつあります。
しかし、思考の整理や情報収集においては依然として重要な位置を占めています。
GitHub Copilot - 開発の相棒
こちらも2年以上使い続けている GitHub Copilot
は、IDE上でのコード補完において今でも強力な存在です。
主な活用場面
- IDE上でのコードサポート:
- リアルタイムでのコード補完が開発速度を向上させてくれます
- 現時点では
Cursor
よりも的確なコード補完の確率が高い印象です
現在の立ち位置
Cursor
の台頭により一部の役割は変化していますが、人間が実装したい場面では「PhpStorm + Copilot
」の組み合わせはまだまだ強力だと感じます。
PR-Agent - プルリクエストの品質向上
1年ほど前から導入している PR-Agent
は、プルリクエストの品質向上とレビュー効率化に大きく貢献しています。
人間のレビュアーでは気づきにくい細かな問題点を指摘してくれるため、見落としがちな問題を事前に発見できるようになりました
主な活用場面
PRの概要の生成:
- 変更点の概要を自動で生成し、レビュアーが変更内容を素早く把握できるようになりました
- レビュー負荷の見積もりにより、レビュアーが適切な時間配分でレビューに取り組めるようになりました
PRのレビュー:
- セキュリティ問題の早期発見により、本番環境への脆弱性混入を防止
- 技術負債問題の指摘により、コードベースの健全性を維持
- パフォーマンス問題の検出により、アプリケーションの性能劣化を未然に防止
AIツール活用の今後の展望
「どうすれば開発速度を向上させ、より良いサービスをユーザーに届けられるか」を常に考え、AIツールの積極的活用を日々模索しています。
AIツールは急速に進化しているため、各ツールの最適な使い道や役割分担も数ヶ月後には大きく変化していると思われます。 そのため、私たちは常に最新の動向をキャッチアップし、チーム全体で最適な活用方法を模索し続けています。
今後取り組もうとしていること
- 新規プロジェクトでの
Cursor
本格活用:- 従来の開発フローを見直し、
Cursor
を中心とした開発体制の構築
- 従来の開発フローを見直し、
Devin
の活用範囲拡大:- シンプルな修正だけでなく、少しでも複雑なタスクでの活用を検討中
- 開発ルールのAI化:
- ADR(Architecture Decision Records)や開発指針を
Cursor
やDevin
・PR-Agent
のルールとして適用できるよう整備を進めています - 具体的な例としては、DDD実装におけるチームの正解を見つける話 - WHITEPLUS TechBlogでも触れた「パターン毎の実装ガイドライン」を、社内ドキュメントツールの esa からAIツール用のルールファイルに移行予定です!
- ADR(Architecture Decision Records)や開発指針を
【お知らせ】PHPカンファレンス2025ブース参加
2025年6月28日(土) に開催される PHP Conference Japan 2025 にシルバースポンサーとして今年も協賛します!
ブースではエンジニアが常駐します!
弊社ブースには常時エンジニアが1名待機していますので、技術的な質問や弊社の開発について気になることがあれば、ぜひお気軽にお声がけください。
今回は弊社からの登壇はありませんが、ブースでの交流を通じて皆様とお話しできることを楽しみにしています。
ブース来訪者の方へは配布物あり!
- ブースにお立ち寄りいただいた方には、リネットロゴ入りクッキー をお配りいたします!
- エンジニア向けの簡単なアンケート「業務で使用されているAIツールは?」を実施予定です!
ご協力いただいた方には、クッキーに加えて リネットロゴ入り防虫剤 もお配りいたします!!
私たちも他社の皆様がどのようなAIツールを活用されているか、とても興味があります。 ぜひ情報交換させてください!
まとめ
AIツールの活用により、開発チームの生産性は確実に向上しています。各ツールにはそれぞれ得意分野があり、適材適所で使い分けることで最大の効果を発揮できると感じています。
PHP Conference Japan 2025 では、こうしたAI活用の取り組みについても皆様とお話しできればと思います。ぜひブースにお立ち寄りください!
さいごに
ホワイトプラスでは、ビジョンやバリューに共感していただけるエンジニアを募集しています!
ネットクリーニングの「リネット」など、「生活領域×テクノロジー」で事業を展開しています。
弊社に興味がある方は、オウンドメディア「ホワプラSTYLE」やエントランスブック「WHITEPLUS Entrance Book for Engineer」をご覧ください。オンラインでのカジュアル面談も可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。