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GKEの新機能と不具合情報まとめ 2025年6月

2025年6月にGKEのReleaseNoteに流れてきた情報から、新機能と変更内容、stableチャンネルに影響のありそうな不具合情報のみをまとめて紹介します。

6月はリリース数こそ少なかったですが、運用に影響を与える可能性のあるリリースが1つありました。クラスターオートスケーラーの仕様に変更が入り、ノードのスケールダウンの挙動が変わりました。今までスケールダウンしなかったタイミングで発生する可能性があるため注意が必要です。

新機能

6/25

C4DマシンシリーズがGAとして公開されました

以下のバージョン要件が適用されます。

Standard clusters
  • 手動ノード作成
  • GKE 1.30以降
  • ノードの自動プロビジョニングとクラスターオートスケーラー(Confidential GKEノードとコンパクト配置を含む)
    • GKE 1.32.3-gke.1717000以降
Autopilot cluster(コンパクト配置を含む)
  • Titanium SSD非搭載のC4Dマシンタイプ
    • GKE 1.33.0-gke.1439000以降
  • Titanium SSD搭載のC4Dマシンタイプ
    • GKE 1.33.1-gke.1171000以降

C4DマシンシリーズはAutopilotおよびStandardクラスターのConfidential GKEノードおよびコンパクト配置ポリシーで使用可能です。

6/16

クラスターオートスケーラーはkube-systemネームスペース内のPod Disruption Budget (PDB)が設定されていないPodで1時間以上実行されているものを強制終了することでノードをスケールダウンすることができるようになりました

GKE 1.32.4-gke.1236000以降が対象です。

6/10

KubernetesネイティブのサイドカーコンテナのCPUとメモリのリクエストおよびリミットのメトリクスを報告するようになりました

GKE 1.32.4-gke.1106006以降が対象になります。

Flex-startプロビジョニングモードは単一ホストノードプール内のTPUをサポートするようになりました

Flex-startはTPU v5e、v5p、Trilliumなどの需要の高いアクセラレーターへのアクセスを容易にしつつ、その利用効率を最適化します。

変更

6/24

2025年9月1日から既存のリソースがカスタム組織ポリシーの制約に違反していてもGKEのバージョンアップグレードを実行できるようになります

新しいポリシー違反が発生しない限りアップグレードのみ操作が許可されます。

先月までの新機能と不具合情報

先月までの内容は以下のリンク先で確認できます。

blog.wh-plus.co.jp